アメリカ入国レーン　長蛇の列を抜ける究極の術

米国の国籍がない日本人にとって、アメリカへの入国方法は２つ。Estaかビザでの入国である。

ただ、このイミグレがアメリカで生活している日本人にとってかなり曲者である。

Estaとは

ESTAは、米国国土安全保障省（DHS）により2009年1月12日から義務化されたもので、短期商用・観光目的（90日以下）の目的で旅行するすべてのビザ免除プログラム渡航者は、米国行きの航空機や船に搭乗する前にオンラインでESTA渡航認証を受けなければなりません。申請から２年間が有効期限で、その期間内は再申請不要です。

Estaを使ったはじめの入国の際は、Visaレーンと同じ長蛇の列に並ぶ必要があります。が、２回目以降は入国審査がスムーズになりやすいです。自動入国審査（Automated Passport Control）がある空港であれば、そのシステムを使ったスムーズな入国審査が施される。
＊APC (Automated Passport Control)については後述します。

駐在員の悩み

２回目Estaでの入国の際は使えるAutomated Passport Controlはかなり便利。
ただ、長期滞在する人（ビザ入国が必要な人）にはこのAutomated Pass Controlが使えず、
毎回長蛇の列に並ぶ必要があるのです。

最悪の場合、数時間待つことになり、乗り継ぎの便に間に合わなくなります。

Global Entryになるには、アメリカ国籍（Greencard）をとるしかありません。が、日本駐在員がGreencardを取るのは、かなり手間と時間がかかるので、あまりおすすめできません。

なお、この長蛇を抜ける方法を以下記載します。

解決策①　Global Entry

グローバルエントリー(Global Entry)とは

アメリカ合衆国CBP(税関・国境警備局)のTRUSTED TRAVELER制度のプログラムとなり優先レーンにて入国審査をスピーディーに行えます。Global Entryの登録費用は100米ドルとなり、有効期限は申請してから5年間となります。 このグローバルエントリー参加者はキオスク端末が設置されている特定の米国の空港から入国する場合に限り、 自動キオスクにて機械読み取り式パスポート、米国ビザ米国永住権カードを端末にスキャンし、指紋照合を行った後、 税関申告を行うことで入国可能となります。 このGlobal Entryの承認が下りる前に、申請者は米国内の登録センターで米国税関・国境取締局（CBP）職員による面接を受けなければいけません。

プログラムのメンバー登録方法について

① Global Entryのサイト上で申請フォームから申請し、申請料金100ドルを支払う
② 審査を経て事前審査に通過した場合、指定された空港内の登録センターにおいて CBPの面接官と面接を行うためCBP(米国税関・国境警備局)から予約確認の連絡があります。
③ 前もって予約した面接日に空港内の登録センターにて面接を受けます。 その際に、CBP（米国税関・国境警備局）によるグローバルエントリー申込書のの審査と運転免許証やパスポートなどのと申込資格の確認が行われます。
④ 審査通過後グローバルエントリーのメンバーとふさわしいと承認された場合、CBPの職員が証明写真の撮影と指紋情報の採取を行います。
⑤ CBP職員によりグローバルエントリープログラムの説明が行われ、グローバルエントリープログラムの手続き終了

CBP Global Entryを取得すると事前入国審査の認証を受けることでスピディーに入国審査を受けることが可能になります。

Global Entryでの入国のメリット

Global Entryで入国する場合以下のメリットが御座います。

1. 従来の入国審査の列に並ばなくていい
2. 税関申告書の記入が不要（キオスク端末で登録するため）
3. 対象者は、１４歳以上でアメリカ市民、アメリカ国籍所持者、米国永住者、特定の他国市民
   ２０１８年時点で日本国籍は米国の永住権を取得済みの方のみ対象です。
   永住権とは永住者カード (Permanent Resident Card)グリーンカードとも言われていますが、この取得者のみ申請可能です。
   現在、日本人でもある方法を使えば、Global Entry取得可能です。
   →Global Entry登録裏技はこちら

私は2018年までGlobal Entry取得しておらず、
それまでは、以下秘密兵器を使っていました。

解決策② 秘密兵器

米国入国に関しては、
APECカードが現時点でも長蛇の列を回避する最強の策だと感じています。

APECカードとは

APECビジネストラベルカードは、APEC域内を頻繁に出張するビジネス関係者の移動を円滑にするために、制度参加国・地域の政府が自国・地域のビジネス関係者に発行する特別なカード。日本は2003年から導入されており、APEC Business Travel Card　の頭文字よりABTCと略される。

APECカードのすごいところ

このカードのすごいところは、ABTC(APECビジネストラベルカード)を取得すると、
商用目的での入国の場合に限り、パスポートとABTCのみ、即ちビザなしで入国が可能なところです。
外交官と同じような扱いとなり、入国・出国審査がスムーズになるのです。出張が多いビジネスマンにとっては必須のアイテムといっても過言ではありません。

アジアや東南アジア出張などの際にかなり便利なAPECカードですが、ABTC参加国であるアメリカでももちろん効果を発揮します。

アメリカ駐在員にとってAPECカードが使えるか？

ここで、注意しておきたいが、APECカードはビザなしでの入国が可能のために作られたカードだと言うことです。
つまり、I-94などの関係上、ビザで入国しなければならない駐在員にとっては、APECレーンではなく、VISA申請の列に並んで入国するのが正しい流れのように見えます。

が、このルールは曖昧で、駐在者でもAPECレーンを利用することは可能です。
なぜなら、私がこれまでAPECレーンを利用して、ビザ入国できているからです。APECレーンに進み、審査官にビザ入国するよしを伝えれば、ビザで入国できています。これまで十回程度利用していますが、全く問題ありません。長蛇の列を並ぶのが嫌な方は、ぜひAPECカードの申請・利用をおすすめします。

APECカードの申請方法はこちら

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/apec/btc/btc_02.html