駐在員におすすめの貯蓄方法
- 2019.03.12
- Money
今回は、駐在員におすすめの貯金術についてです。
まず、本題に入る前に、駐在事情とアメリカの現状についてです。
①駐在事情
アメリカ駐在すると日本口座での投資や運用ができません。
かといって、アメリカで株投資するにも、手間、税理面、投資期間など様々な懸念やリスクがあります。 特に駐在員の場合、いつ帰国するかわからず、株を手放すタイミングなど調整しにくいものです。
よって、投資もせず、普通貯金されている方をよく見かけます。
私もその中の1人です。が、少しやり方を変えているだけで、毎年10万円程度の金利を得ています。
②アメリカの現状
アメリカ人は資産形成にとても前向きである反面、貯金に疎いです。一方、日本人は投資に対しては後ろ向きですが、貯金を好む人種です。
実際、ある記事によると、日本人の平均貯金額は1000万円であるのに対し、62%のアメリカ人は貯蓄額が1000ドル以下で、21%がsaving accountすら持たないそうです。アメリカで生活していても貯金という話は一切聞いたことがなく、貯金が好きな日本人からすると文化や価値観の違いをまざまざと感じます。
③貯金のすすめ
前述の通り、アメリカは貯金をする人が少なく、そうした国では貯金に対して金利などの条件が良いはずです。
が、残念なことに一般銀行の金利を利率だと約0.01%と全く魅力がありません。以下は、Wells Fargoの金利ですが0.01%です。
【Well Fargo 金利】
この一般銀行で貯金をされている方がほとんどだと思います。
ここからが本題です。これがインターネットバンクだと、金利がぐんと上がります。私の場合、何かと相性が良いAmerican Expressを使っていますが、その貯金金利(High Yield Saving)は現時点(2019年3月)で「2.1%」です。
【American Express Online Saving】
2.1%の貯金金利の場合、例えば500万円の貯金だけで年間10万円が金利として入ってきます。また、50,000USDを入金し毎月500USDを貯金した場合、5年間で7,062USD(約70万円)金利を受け取れる見込みです。私の場合、帰国後も口座を維持し、継続して金利を受け取る予定です。
【シミュレーション】
Online savingでは、American Expressの他にも金利が良い銀行があります。が、一部の銀行では市民権(Citizenship)やグリーンカード(Permanent resident)がないと口座を開けないところもありますので注意ください。ちなみに、American ExpressやBarclaysなどはグリーンカード等がない私達でも口座を開けます。
ちなみに、以下利点です。
① Federal Deposit Insurance Cooperationという保証制度がある
250,000 USDまで元本保証
②一部の銀行では、日本に帰国しても口座を維持できる
American Expressなどは日本に帰国後も口座を維持できるようです(但し手続きは必要)。ちなみに、毎月金利が入るので口座凍結される恐れもないです。かつ日本居住になった場合、約20万程度までであれば非課税になるようです。この課税部分に関しては今後調査する予定です
③何もしなくても毎月金利を受け取れる。まず損しない。
なお、預金の方法としては、High Yield Saving、CD、CD Ladderなどがあります。CDの方が金利は高いですが、駐在期間が変動しやすい、あるいはお金の引き出しを不定期で行われたい方は、High Yield Savingをおすすめします。
○High Yield Saving
・金利変動。現在金利上昇中
(2018年 約1.4% 2019年2.1%)
・月7回以降の引き出しから手数料がかかる
○CD(Certificate of Deposit)
・金利固定
・High Yieldよりも金利が高い傾向にある
満期以前に引き出すとPenaltyが課される
○CD Ladder
・元本をいくつかに分けて段階的にCDに入れる方法
・CDに比べ引き出した際のPenaltyの可能性が減少
以前友人が確認した時は、このSaving accountは海外居住者向けのW8Benの取扱がないのでアメリカの居住者でいる間は問題ないけれども、帰国後でも$10以上の利息がつくと1099intフォームが発行されてIRSに報告が行くため毎年のタックスリターンが必要になると聞きました。
もしも日本帰国後の取扱が分かれば教えて下さい。
コメントありがとうございます。
銀行により取扱い方法は違うかもしれませんが、
少なくともAmex(Online saving)などはForm W8(BEN)の取扱できるようです。
ただし、Greencardなどをお持ちの場合は話は別です。
ちなみに、インターネット上ではこの手の情報が少なかったため、
Amexに直接電話で問い合わせたところ、
現在Form W8(BEN)などの手続きは書類提出ではなく、
Electricでの対応が必要なようです。
手順としては、まずは電話で連絡を行い
その後メールにて手続き内容が送られてくるとのことです。
なお、せっかくの機会なので、以下についても記載いたします。
・税金負担について
アメリカ居住者が保有する銀行預金口座からの受取利子は、
アメリカの所得税の対象となり、申告義務があります。
なお、日本人の場合、その税率は30%です。
預金者が非居住外国人の場合は、
銀行預金から生じる利子は、アメリカの税法上、非課税となっています。
ただし、日本に帰国する場合は、日本にて税金(20%以上)を支払う必要があります。
これは法律なので、IRS、銀行もこの流れに乗っ取る必要があるようです。
ちなみに、Chase BankはForm W8-BENを受け付けないという情報を見かけましたが、
その場合、税法上は口座の破棄が必要になりそうです。
幸いにも、今の所Chase bank以外でこのような話は聞いたことがありません。
そもそもW-8を受け付けない銀行は外国人の口座自体の開設も難しいかもしれません。
・Form W8について
Form W9というのが、米国居住者用の申告書類に対し、
Form W8は、米国非居住者の申告書類で、IRSが発行したこのFormを銀行に届ける必要があります。
この申告により30%の米国税金を回避できます。
ちなみに、FormW8の中に、W-8BEN とW-8ECIなどがありますが、
W-8BENは個人用、ECIは業務用(貿易や仕事などによって利益を得た)です。
このW-8書類の有効期限は、3年間とのことです。
が、この書類の欄にTax番号(マイナンバー)を記載する項目がありますが、
このTax番号などが変わらない限り、再提出は不要との情報も見かけます。
こちらに関しては、銀行とよく相談が必要かもしれません。
再申請が必要になったとしても、
申請自体のデジタル化に伴い、海外からでも容易に対応できるかと思います。